2004年 はじめてのスウェーデン(その1)
この写真は2004年の秋、初めてスウェーデンに行った時、最初に撮った写真です。
今でもこの写真を撮った時の事を鮮明に覚えています。
「とんでもなく おもいきった事、してるな・・・」 と。
とても素敵なストックホルムの景色の中でそんな事を思いながら撮った写真です。
ここでは僕が3年間過ごしたスウェーデンの事や カペラゴーデンと言う手工芸学校の事について
体験を通した「回想記」のようなものを書きたいと思います。
実はこの写真を撮る1週間前に初めて「カペラゴーデン」と言う手工芸学校の事を知りました。
当時、地元の小さな家具工房で働いたのですが ある日、友人から「スウェーデンに興味深い工芸学校があり、家具を作るコースもあるみたい」と聞き 偶然その1週間後に取っていた数日の休みに合わせて行ってみようかなと思い何も調べずにスウェーデンまでの航空券を購入しました。
普段からわりと慎重で下調べなどしてから行動を起こすタイプの僕が何の情報も無しに(しかも海外まで)足を運ぼうとしたのは今思うときっと「何かに背中を押されていた」そんな感じだったような気もします。
「素敵な手工芸学校 カペラゴーデン」。自分のイメージの中ではスウェーデンの首都ストックホルム近郊にあると勝手に決め込んでいて、空港や駅で「カペラゴーデンは何処ですか?」と聞けば誰もが知っていて教えて貰える、そして入学の意思を伝えればカペラゴーデンでの生活が始まる。ただそんな想いを抱きスウェーデンに向かいました。
ストックホルム中央駅
スウェーデンに着いた翌日、ストックホルムの中央駅で「カペラゴーデンと言う家具作りが学べる学校に行きたいのですが」と駅の切符売り場で聞きました。しかし、誰もが場所どころか名前すらさっぱり分かりません・・・。英語もろくに話せない僕は その場でしどろもどろしてしまいました。
その様子を見るに見兼ねた駅員さんがカペラゴーデンについて調べてくれて「ここから少し遠いけれど約500キロ南に行ったカルマルと言う街にあるので、まずはそこまで行って改めて聞いてみて」と。
「500キロ・・・・」。
自分の中で勝手に抱いていたカペラゴーデンのイメージ(ストックホルムの郊外にひっそり佇んでいる)が一気に崩れ落ちた瞬間。そして、何の下調べもせず勢いで決めたスウェーデン・カペラゴーデンへの旅に少しの後悔と不安を覚えた瞬間でもありました。
しかし、ここまで来てもう引き返す事はできません。
カルマルに向かう電車を待つ間、せめて外の景色を見たいと思い歩き出した。そんな時にカメラに収めたストックホルムの風景。
とにかくストックホルムから約500キロ離れたカルマルと言う街に向けて・・・。
続く。