良い子も 悪い子も。
木には個性があります。
同じ木から 同じ板から素材を加工していても、その場所によりびっくりするくらいの個性を見せてくれます。
通常、加工をする前には木の特性を読んでから「木取り」(大まかに切り分ける)をして「木作り」(完成の寸法に加工する)を行うのですが、木が育つ過程でストレスが掛かっている場所などは加工をし始めたとたん思ってもみない方向に 反ったり引けたりねじれたり・・・。
同じ部材をいくつも作る時は特に そんな個性を感じます。
同じ様に見えても微妙に違う。
もちろん動きが少ない素直な「良い子」が理想なのですが、こればかりは仕方がありません。暴れん坊な「悪い子」もいます。
いえいえ、「良い子」「悪い子」はこちらの都合で勝手に決めつけているだけで、木は育ってきた「証」を見せているだけ。「良い子」も「悪い子」もありませんね。
作り手が もっともっと木の事を知っていれば「みんな良い子」に出来るのだなぁ・・・。
今の自分にとって「悪い子」になってしまった子に申し訳無い気持ちと「もっと理解せねば」と思う気持ちと・・・。